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夜尿症
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溢流性尿失禁
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尿閉
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細菌性膀胱炎
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その他の尿漏れ原因
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間質性膀胱炎
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性器脱
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過活動膀胱
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女性に尿漏れが多い理由
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腹圧性尿失禁
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尿漏れと骨盤底筋の関係
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排尿の仕組み
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尿漏れ治療の現状
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女性の尿漏れについて
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夜尿症
夜尿症とは、夜、寝ている問の排尿コントロールができなくなることをいい、遺伝的な要素のほかに、覚醒・睡眠障害か原因といわれています。
ふつう、尿が膀胱にたまると眠りか浅くなりますか、膀胱に尿がたまっても深い眠りから覚めることができず夜屍を起こすのです。
また、通常、夜、寝ている問、尿を濃くして尿量を減らす抗利尿ホルモンか分泌されます。
何らかの理由でこのホルモンか少なくなり薄い屍か多量に作られ、その結果、夜尿になることもあります。
ストレスかきっかけで夜屍になる場合もあります。
大人になってからの夜屍は、三環系抗うつ薬や抗利尿ホルモンで治癒します。
昼夜逆転などの不規則な生活をやめることで改善することもあります。
溢流性尿失禁
尿もれにはいろいろなタイプがありますが、溢流性尿失禁はうまく排尿ができず、膀胱に尿がいっぱいになってあふれ出てしまうというタイプの尿失禁です。
おなかに力を入れないと尿が出なかったり、尿の出方がチョロチョロと勢いがない、頻尿や夜にもれることがある、尿意もなくいつのまにかもれている、というような症状がみられる場合には、溢流性尿失禁を疑います。
溢流性尿失禁は男女ともに高齢者に多く、とくに男性に多い尿失禁です。
男性の場合、尿道の周囲を取り囲むようにして前立腺が存在しますが、年をとると男性の5人に1人は、前立腺の肥大が起こり、勢いよく尿が出なくなります。
前立腺肥大がひどくなると、尿がほとんど出なくなり、膀胱に常時尿が残っている状態になるため、これが軽い腹圧でもれるようになります。
女性では、骨盤底の靭帯や筋肉がゆるみ、膜胱瘡、子宮脱、直腸癌などの骨盤内臓下垂症になると男性と同様に膀胱内に尿が残るようになるため、溢流性尿失禁が起こります。
子宮がんや直腸がんの手術をした人に、尿もれがみられることがあります。
これは、手術によって膀胱の神経が傷つき、神経系がうまく働きにくくなることが原因です。
神経がうまく働かないため、膀胱に尿がたまりすぎてあふれるのです。
これは、膀胱の働きにかかわる膀胱近くの末梢神経が問題を起こしているために、尿道がうまく開かなかったり膀胱が収縮をしなくなって、膜胱に尿がたまり続けあふれてしまうのです。
溢流性尿失禁の場合、まず、残尿の原因となっている病気を治療します。
尿道がうまく開かないことが原因の場合は、薬や手術で尿道の閉塞を治療します。
膀胱・尿道の神経の機能が原因の場合は、薬物療法で膀胱や尿道の神経を調節したり、尿道から膀胱に柔らかいカテーテルを入れて、残尿を取り除く導尿を行います。
尿閉
膀胱に屍がたまっているにもかかわらず、尿が出ないことを尿閉といいます。
急な尿閉は放っておくと危険ですから、受診して導屍によって尿を出す必要があります。
尿閉を起こす代表選手は前立腺肥大症ですが、尿道の括約筋に問題か起きたり、ヘルペス感染、ストレス、風邪薬や抗うつ薬の副作用などが原因の場合もあります。
子宮がん、直腸がんの手術の後に月別光の神経障害で起きたり、子宮筋腫や卵巣のう腫、さらに性器脱などで尿道か圧迫されて起きることもあります。
膀胱から屍が出ないままたまりつばなしになると、膀胱の筋肉が伸びきってしまったり、その後引きつれて小さく縮んたままになってしまいます。
尿閉があったら、早期に泌尿器科を受診してください。
細菌性膀胱炎
通常の膀胱炎は、膀胱に細菌が侵入し炎症を起こす病気です。
膀胱の粘膜に炎症が起こって、頻尿や痛み、尿のにごりなどがあり、排尿に障害があります。
もともと膀胱の中は無菌ですが、体の外、つまり尿道から細菌が入り炎症を引き起こすのです。
膀胱炎が女性に多いのは、尿道の長さが男性よりかなり短いうえ、まっすぐに伸びているためです。
また、膣や肛門が尿道口の近くにあり、肛門の周囲にいる大腸菌が尿道に侵入しやすい構造をしているからです。
代表的な症状は、トイレが近くなる頻尿、排尿しても残っている感じがする残尿感、尿が出終わるころに鈍い痛みを感じる排尿痛です。
尿が白くにごる尿混濁、血が混じる血尿などがみられることもあります。
さらに、尿の中に細菌が増えると、尿の匂いが強くなるといった症状も出てきます。
膀胱炎かもしれないと思ったら、まずは水分をしっかりとって尿を多量に出し、細菌を洗い流しましょう。
泌尿器科を受診すれば、抗生物質などを処方してくれます。間質性膜胱炎と異なり、この場合は、抗生物質や抗菌薬で原因となる菌をやっつければなおります。
膀胱炎を予防するには、次のようなことに注意しましょう。
排便後は、肛門付近の大腸菌を 尿道に付着させないようにするため前から後ろにふく。
便の中の大腸菌を増殖させてしまうので、便秘にならないよう気をつける。
セックスの際は清潔に保つよう 下堰部への血滴の流れをよくして膀胱粘膜の抵抗力を高めるために、おなかを冷やさない。
疲れがたまると体全体の免疫力が低下し病気を発症しやすいので、過労を避ける。
その他、生理時のナプキンやタンポンはこまめに替えるなど、外陰部を清潔に保つよう気をつけることも大切です。
なお、膀胱炎を何度も繰り返す人がいますが、そのなかには生活習慣を改善しないことによる場合があります。
そのような人は、先の注意点を心にとめ、生活の見直しをしてください。
また、繰り返す膀胱炎は、間質性膀胱炎の初期症状である場合があります。
あまりに症状が続く場合は、間質性膀胱炎に詳しい医師を探して相談することも必要です。
その他の尿漏れ原因
切迫性尿失禁
尿意を感じたらがまんできなくなり、トイレに間に合わずにもれてしまうタイプの尿もれです。 トイレには間に合ったものの、ドアを閉めたとたん、あるいは下着を下ろしている間にもれてしまうこともあります。 尿意や冷え、水が流れる苦などの刺激に過剰に反応し、トイレに行く回数が増える頻尿を伴うこともあります。 脳出血や脳梗塞の後遺症、膀胱炎にかかっていて膀胱が過敏になっている場合などにもみられます。 ただ、とくに病気と関係なく起こる場合があり、そのようなときは非神経因性の過活動膀胱が疑われます。 また、腹圧性尿失禁との混合タイプも多くみられます。反射性尿失禁
交通事故などによる脊髄損傷など、脊髄の重大な病気が原因で起きる尿失禁です。 尿意を感じていないのに、反射的にある程度、まとまった量がもれてしまいます。機能性尿失禁
膀胱や尿道には問題がないのに歩行が不自由など動作に障害があったり、脳血管性の病気や痴呆症で排尿の判断がうまくできないことなどが原因で失禁するケースを機能性尿失禁と呼んでいます。溢流性尿失禁
勢いよく尿が出ることなく、あふれるようにもれてしまいます。 男女ともに高齢者に多くみられるタイプです。 男女ともに直腸がんの手術後、糖尿病などのときに起こりやすく、さらに男性では前立腺肥大症、女性では子宮がんの手術後、性器脱などの際に起こりやすい症状です。 まずは、原因となる病気の治療が必要です。間質性膀胱炎
一般的に膀胱炎というと、尿道から細菌が侵入して、膀胱の中で繁殖し、粘膜に炎症を起こす病気として知られています。
しかし、間質性膀胱炎の主原因は、細菌ではありません。
尿検査をしても細菌が見つからないことなどから、細菌でないことは判明していますが、原因ははっきりわかっていません。
現在のところ、�@膀胱の粘膜の弱さ、�A膀胱にある神経末端の異常、�B粘膜の下にある問質で起こるアレルギー反応、などが相互に関係し合って起こると考えられています。
おもな症状は、初期は年に数回膀胱炎になり、それがなおりにくいという程度ですが、進行すると1日に20回〜30回以上もトイレに行ったり、尿意切迫感があり、尿が少しでもたまると膀胱や下腹部に激しい痛みや不快感を覚えるようになります。
さらに、尿がたまるにつれて痛みが増し、排尿時や排尿後にも不快感が続きます。外陰部や尿道のあたりだけ痛むという人もいます。
間質性膀胱炎の患者さんは、正常な人より膀胱粘膜が弱いので、わずかな細菌感染でも膀胱炎症状が出現します。
こういうときは、検査では所見が出ないことが多く、気のせいと言われたりします。
治療は、前述の�@に対しては漢方薬や膀胱注入薬、�Aには坑うつ薬や坑不安薬、�Bには坑アレルギー薬を使用します。
しかし、初期の軽症のうちは規則正しい生活を心がけて、体に無理をかけないことが大切です。
ストレスや過労、過激なダイエットを避け、刺激物、アルコール、カフェイン、タバコは控え、塩分・糖分を控えめにした食事にしましょう。
また、気温が急激に変化する時期は痛みが悪化します。保温にはとくに気をつけましょう。
さらに、骨盤部の血流をよくするために、定期的に散歩するようにし、他の場所へ痛みが波及するのを防ぐために、よい姿勢で生活しましょう。
そのほか、セックスをした後1日〜1日半ほどの間痛みが増したり、刺激物やアルコール、カフェインの入った飲み物や食べ物によって症状が悪化することもあります。
酢の物や柑橘系の果物など、痛みの誘因となる食べ物もあるので、注意が必要です。
生活を改善したり、病院で炎症を抑える薬や痛み止めを処方してもらっても症状に変わりがない場合は手術になります。
これは、全身麻酔のもと、生理的食塩水で膀胱をいっぱいに広げる手術です。
これによって膀胱粘膜に点状出血が出現すると確定診断にもなり、さらに2割の人はこの治療で完治することがわかっています。
この食べ物は避けよう
間質性膀胱炎は、細菌性の膀胱炎と違って、原因がよくわかっていません。
ただ、ある種の食べ物や飲み物が痛みを引き起こすことがわかってきており、症状を緩和するためには、食事療法も有効です。
とはいえ、すべての患者さんに共通するというわけではなく、良し悪しには個人差があります。
自分で試してみて、実際どうなのかをみてみましょう。
その結果で、自分なりの「避けたほうがいい食べ物リスト」を整理してみることも大切です。
保存品や加工品、熟成品はなるべく控え、なるべく新鮮な素材を調理して食べるようにしましょう
飲み物にも要注意です。
コーヒー、コーラなどのカフェイン含有飲料、アルコールはいけません。
ジュース類も、みかん、オレンジ、トマトなど酸っぱいものは控えましょう。
間質性膀胱炎では基本的に、酸っぱいもの(飲み物に限らず食べ物も)は避けたほうがいいようです。
ですから、調味料も、酢はいけません。
刺激物も避けたほうがいいので、香辛料を使う料理は控えましょう。
しかし、避けたほうがいいという食べ物がけっこうあるうえに、人それぞれ避けたほうがいい食品は違うので、間違って口にしてしまうことは十分予想できます。
しかし、心配しなくても大丈夫。
避けたほうがいい食べ物をとってしまっても、症状を悪化させない緊急対策があるといいます。

まずは、重曹を飲むこと。
避けたほうがいいとされる食べ物の多くは尿を酸性にする食品です。
重曹には酸を中和する働きがあるので、食べてしまった後、重曹を飲んで中和させようというわけです。
水と一緒に小さじ4分の1弱(約1g弱)の重曹を1日3回飲むと症状の悪化を防ぐことができます。
ただ、個人差があるので、だれでも効果があるとは言い切れません。
一番いいのは、水を飲むことでずとるようにしましょう。
頻尿や、膀胱にたまると痛いことを心配して水分を控える患者さんが多いのですが、むしろ水分の摂取が少ないと症状を悪化させることがあります。
性器脱
会陰部に違和感があり、さわると膣からピンポン玉のようなものが飛び出しているような気がするという場合、性器脱の可能性があります。
骨盤内の定位置より子宮や膀胱、直腸が下がり、膣の入日から子宮や膀胱、直腸の一部が外に出てきている状態を性器脱と呼んでいます。
一般的には、正常な位置より下がってはいるけれど、ふだんは出ておらず、トイレでしゃがんだときや、おなかに力を入れたときなどに出てくるような場合を子宮下垂といい、この状態が進んで、とくにいきんだりしなくても臆から出ているようになったものを子宮脱ともいいます。
子宮脱になると、子宮が下にまっすぐ下がってくる弾力のある塊のように感じられます。また、膣もめくれかえるようにして出てきます。
膀胱の一部が膣から出てくる状態を膀胱脱といいます。膣の前の粘膜をかぶって出てくるため、柔らかいピンポン玉のようなものが前のほうに飛び出している感じがします。
この飛び出しているものを膀胱癌と呼んでいます。
直腸あるいは小腸も膣から出てくることがあります。
直腸が膣の後ろの壁をかぶって下がってくるため、肛門から膣のほうに指を入れると、柔らかくふくらんでいるのがわかります。これを直腸癌といいます。
子宮脱、膀胱癌、直腸癌とも排尿にトラブルをもたらします。
頻尿や尿もれを引き起こしたり、排尿しづらくなることもあります。
性器脱の治療
性器脱は、尿失禁と同様に、出産や閉経による女性ホルモンの減少、便秘や肥満、加齢により、骨盤底筋がゆるんでくることが原因です。
子宮や膀胱、直腸などを支えていた骨盤底の靭帯や筋肉の力が落ち、これらが下がってきてしまうのです。一般に、閉経後の50代半ばくらいから徐々に増えてきます。
症状が軽いうちは、骨盤底トレーニングで進行を食い止めることもできるかもしれませんが、子宮が外に出てしまった場合は手術になります。
過活動膀胱
トイレに行く回数が多い(頻尿)がまんできないほどの強い尿意を感じる(尿意切迫感)、ひどくなるとトイレに着く前にもれてしまったり、トイレには間に合ったもののドアを閉めたとたんもれてしまう(切迫性尿失禁)という症状が、過活動膀胱の特徴です。耳慣れない言葉ですが、ごく最近、国際的に認められた新しい病名です。
アメリカでは成人人口の約2割近くが、この過活動膀胱であるという調査結果もあり、日本でも、40歳以上の12・4%にあたる800万人以上が過活動膀胱の症状を持っています。
過活動膀胱には、次のような特徴があります。
がまんできないほどの強い尿意を感じる
トイレに行く途中でもれてしまうことがある
下着を下ろすのが間に合わずもれてしまうことがある
冷たい水に触ったり、水の流れる音を聞くと強い尿意を感じる
トイレに行く回数が多い
夜間も2回はトイレに行く
ふつう、健康な人が排尿する回数は1日に3〜8回ですが、過活動膀胱の人はわずかな尿がたまっただけで膀胱が尿を押し出そうとするため排尿回数が増えます。昼に9回以上、夜に2〜4回はトイレに行きたくなります。
過活動膀胱の原因
過活動膀胱は、膀胱と脳がうまく連動しなくなるために起こる症状と考えられています。
尿は本来、脳が排尿しても良いと指令を出したところで排泄されるものですが、過活動膀胱になると、勝手に膀胱が収縮してしまうのです。
膀胱の筋肉である排尿筋が勝手に収縮する段階では尿意切迫感・頻尿などの症状がみられ、尿道から尿が出てくる状態になると、切迫性尿失禁と診断されます。
切迫性尿失禁は、トイレに行きたいと思ったとたんもれるなど、強い尿意に急におそわれ失禁してしまうタイプの尿もれをいいます。
過活動膀胱のおもな原因は、腹圧性尿失禁と同様、骨盤底筋肉のゆるみやたるみで、加齢も一因です。
とくに更年期を過ぎると、女性ホルモンの不足により膀胱の過敏性が増し、膀胱が異常収縮して尿がもれてしまうことがみられるようになります。
過活動膀胱になりやすいタイプをあげてみましょう。
肥満の人
便秘の人
ストレスを感じやすい人
水分摂取がうまくない人、
など 肥満や便秘が骨盤底筋に負担をかけることは、前の腹圧性尿失禁で説明したとおりです。
また、緊張すると、やたらとトイレに行きたくなることがあるように、ストレスを感じやすい人も過活動膀胱になりがちです。
水分摂取も、とりすぎればもちろん頻尿になりますが、少なすぎるのもいけません。
よく、トイレが近くなるからと水分を控える人がいますが、脱水により体調を崩すこともあり、1日1〜1.5リットルの水分を均等にとることが必要です。
原因が多種多様な過活動膀胱への対処は、正確に排尿の状態を知ることから始まります。
排尿の様子を記録する排尿日誌も役に立ちます。
最近、泌尿器科では尿失禁があってもなくても、強い尿意切迫感と頻尿が合併する病態を過活動膀胱と呼び、尿もれ症状がみられなくても、積極的に治療するようになりました。
これは頻尿、尿意切迫感に悩む人が非常に多く、そのような人たちの、生活に支障をきたすという訴えに応え、尿失禁が起こる前から早めに治療しようという世界的な動きがあるからです。
前述の症状に思い当たる人は、まずは受診してみましょう。
過活動膀胱の症状は膀胱の機能異常によって引き起こされ、尿道をしめる力が弱い腹圧性尿失禁とは区別されます。
ただし、40代以上の女性になると、腹庄性尿失禁と過活動膀胱の混合タイプも多くみられます。
腹庄性尿失禁が重症化すると尿道に尿が常時入り込むようになり、その結果、膀胱の異常収縮が引き起こされてしまうのです。
混合性尿失禁の人が、腹圧性尿失禁の手術をすると、約50%の人は切迫性尿失禁など過活動膀胱の症状も改善することがわかっています。
水分摂取の適量は?
排尿機能を正常に戻すには、適量の水分が必要です。
冬場は1日1リットル、夏場は1日1.5リットルの水分をとるよう心かけましょう。
尿がもれるからといって、極度に水分を制限するのは体に悪いのはもちろんのこと、少ない量で排尿するようになり・治療の妨げにもなります。
トイレは早めに行くべき?
尿もれか気になって、尿が少したまったたけでトイレに行くと、尿意を感じやすくなって、より頻尿が進んでしまいます。
外出時で、尿もれが起こるととても困るような場合はしかたありませんが、正常な排尿サイクルに戻すためには、あまり早めに行きすぎないほうかいいでしょう。
女性に尿漏れが多い理由
女性に尿もれが多いのは、妊娠・出産により骨盤底筋か損傷を受けやすいことや、骨盤底の筋肉自体、男性より弱いことなどの理由かあります。
しかし、腹圧性尿失禁で尿もれする体は、「柔軟な筋肉を持ったいい体」ともいえるのです。
もし、骨盤底の筋肉か固いままたったら、お産の際に赤ちゃんかなかなか下りてくることかできずに、大変な難産になってしまうでのしよう。
その昔、筋肉の柔らかいタイプの女性は出産が楽で、子孫を多く残したとも考えられます。
平均寿命か延びた今、このタイプの女性は尿もれに悩むことか多いのですが、尿もれ以外の体のトラブルは比較的少ないはず。
適切なケアをして、とんとん外出を楽しみましよう。
腹圧性尿失禁
せきやくしゃみをしたときや、重いものを持ち上げたり、急に走り出したときなど、おなかにちょっとした圧力がかかったときに尿がもれる、このようなタイプの尿もれを腹圧性尿失禁といいます。
とくに尿意もなく出てしまうのは、尿意を感じるほどには尿がたまっていなくても、膀胱の中にたまっている尿が腹圧がかかった瞬間に押し出されて、もれて出てしまうになっているときなどは尿もれは起きません。
腹圧性尿失禁は40代後半以降の女性に多く、尿もれ原因の70%を占めます。
また、妊娠中や産後も、何かの拍子に尿がもれることがよくみられますが、この場合も腹圧性尿失禁のことが多くなります。
妊娠・出産は、骨盤底に大きな負担をかけます。
妊娠中は、胎児の重みで骨盤底がゆるんで下に伸び、尿もれが起こりやすい状態にと子宮の位置が変わることによる生理現象のようなもので、たいていは出産後1年以内になおります。
ところが、出産後1年以上たっても尿もれが起き、そのまま続いてしまうという場合は、お産の際に骨盤底が傷つくなどで状態が悪くなっている可能性があります。
靭帯や筋肉が傷ついたりゆるんで、骨盤底に備わっている尿もれ防止システムがうまく働かなくなり、その後も腹圧がかかったときに尿がもれてしまうことがあるのです。
このため、腹圧性尿失禁を訴える女性の90%以上が出産経験者といわれます。
分娩時に骨盤底の受けたダメージが時間を経て、とくに閉経後影響が出てくるためです。
なかでも、次のような人は注意が必要です。
2回以上の出産経験がある人
出産前にも尿もれの経験があった人
親族に尿もれや性器脱の既往症がある人
出産後1年たってもときどき尿がもれる人
このようなお産を経験した人は、お産のすぐ後ではなくても、将来尿もれが起きる可能性が高いので、予防を心がけましょう。
また、次のようなタイプも腹圧性尿失禁が起きやすくなります。
せん息やアレルギーでせきやくしゃみの多い人
腰痛などで、いつもコルセットをしている人
ガードルなどでいつもおなかをしめつけている人
便秘で毎日いきむ必要のある人
太っていることや重いものを持つ仕事自体は尿もれの原因にはなりませんが、尿もれが起こってしまったら、ダイエットしたり、重いものを持たないようにすると、尿もれの頻度は少なくなります。
腹圧性尿失禁の予防としては、骨盤底体操が効果的です。
尿のもれる量が少ない場合も、改善が期待できます。
骨盤底体操を続けても効果がない場合は、薬や手術などによる治療が有効です。
治療法については、尿もれのなかでも腹圧性尿失禁は、体操や薬、手術など治療によってなおる可能性の高いタイプといわれています。
日常生活の見直しも大切です。
肥満、とくに内臓に脂肪がつくと、骨盤底に負担がかかり、尿もれしやすくなります。
便秘も排便のたびにいきむため、出産と同じように骨盤底に負担をかけることになります。
食生活や適切な運動などで肥満や便秘の改善に努めましょう。
また、排便時だけでなく、排尿時におなかに強い圧力をかけて絞り出すようにするのは避けましょう。
膀胱の収縮ではなく、腹圧による排尿を続けていると、膀胱と尿道の動きが連動しなくなることがあるからです。
ガードルなどで、いつもおなかをしめつけているのもいけません。
腰まわりを常にしめつけていると、せきやくしゃみなどをしておなかに圧力がかかったとき、圧力の逃げ場がなくなります。
その結果、せきやくしゃみ、排便のたびごとに、骨盤底にダメージを与える原因になるのです。
ガードルなど腰まわりを強くしめつけるものは、血行を阻害する場合もあります。
腰まわりや下半身の血行を妨げていると冷え性などに結びつきやすいので、その点でも控えたほうがいいでしょう。
尿漏れと骨盤底筋の関係
尿もれには、骨盤底の働きが大きく影響しています。
骨盤底とは、骨盤の内部で膀胱や尿道、子宮や直腸などの臓器が下がらないよう、ちょうどハンモックのように下から支えている強靭な膜のことです。
筋肉や線維組織で形成され、面積は約120〜150�u、空成代の女性で5〜9�pの厚みがあります。
この骨盤底を支えている筋肉群が骨盤底筋で、ここがゆるんでくると、尿もれを引き起こすのです。
最近の理論によれば、骨盤底は3つの主要な靭帯と、それを支点にして協調して動き、排尿や尿もれ防止をつかさどる3つの筋肉群から構成されているとされています。
これらの靭帯や筋肉群に傷やたるみのない状態のときは、腹圧がかかってもそれぞれの筋肉群がスムーズに協調して動き、尿道がしまるため尿もれは起こりません。
ところが、出産や女性ホルモンがゆるんでくると、靭帯を支点とした協調運動が効率よくできなくなってしまいます。
すると、腹圧がかかって骨盤底筋群が収縮しても尿道を圧迫する力が働かないため、尿道をしっかりと閉じることができなくなってしまいます。
また、同時に骨盤底筋肉群が収縮して尿道を折り曲げる効果もありますが、この効果も薄れます。
骨盤底筋は、妊娠や出産の影響を受ける
人間は2本足で立って歩くようになったことで、ほかの哺乳動物とは違い、骨盤底の筋肉と靭帯のみで、重力に反して内臓を支えなければならなくなりました。
とくに女性は、子どもを産むとき、その通り道の産道となる膣が骨盤底を通り抜けています。
妊娠中は、子宮の重みが骨盤底を圧迫し、分娩時は、赤ちゃんを出すために産道が伸びるので、骨盤底の筋肉と線維組織が引っ張られて損傷を受けやすくなるのです。
出産後しばらくすれば、自然に尿もれなどの症状は回復しますが、潜在的な損傷はわずかに残ります。
年齢を重ねるにつれ、骨盤底の筋肉群が再び萎縮したり弛緩したりすると支えが弱まり、膀胱や尿道が下がってきたり、腹圧に対して尿道をしめる筋肉の機能も低下し、その結果、尿もれが起きてくるのです。
排尿の仕組み
簡単に排尿の仕組みについて説明しておきましょう。
全身から集められた水分をもとに腎臓で作られた尿は、尿管を通って膀胱にためられ、尿道を通って体の外に排泄されます。
膀胱に、250〜300mlの尿がたまると、膀胱の壁が押し広げられ、その刺激が脳に伝わって、「尿がしたい」という尿意が起こります。
ちなみに、個人差はあるものの、膀胱は400〜700mlしかし、まだこの段階では、尿道は閉まっています。
トイレに入り、もう出してもいいという状態になると、大脳からの指令が、これまでの 「がまんして」というものから「出しても大丈夫」というものにかわり、めでたく望排尿となるのです。
このとき、尿を出したり、止めたり、水道のバルブのような働きをしているのが外尿道括約筋です。
尿を出すときは外尿道括約筋がゆるみ、尿を止めているときはしまっています。
排尿の最初の段階では、外尿道括約筋を自分の意思でが流れ込むと自律神経が働いて、さらに尿道が開き、次に膀胱が収縮して排尿が完了します。
私たちは、1日平均約1000〜2000mlの尿を放出しています。
これらをふつうは3〜8回くらいトイレで排出しています。
しかし、構造上の理由から、女性のほうが頻尿や尿もれに傾きがちです。
尿道は、男性では20〜25cm程度ありますが、女性では4〜5cmとかなり短くなります。男性は尿道がL字型に曲がっていますが、女性はまっすぐです。
つまり女性のほうが男性より尿道抵抗が低いため、圧力(腹圧)がかかると尿がもれやすいのです。
もちろん、尿道が短く膀胱へ細菌が侵入しやすいぶん、女性のほうが膀胱炎などにかかりやすくなります。
また、膀胱や尿道を支えている筋肉や靭帯が女性のほうが弱く、さらに妊娠・出産により傷つきやすく、このことも男性よりも女性に頻尿や尿もれが多い一因です。
尿道括約筋や骨盤底など、筋肉や靭帯が弱ってゆるんでくると、膀胱や尿道の位置がずれたり、下がってきて頻尿や尿もれに結びついてしまうのです。
尿漏れ治療の現状
頻尿や尿もれはそれだけで死に至る病気ではないこともあり、以前は、とくに治療の必要な病気だとは考えられていませんでした。
しかし、20年ほど前から欧米で、積極的に頻尿や尿もれを治療していこうという考え方が広がり始めました。
そのひとつの理由が、尿もれによって不便だったり、不衛生だったりして生活の質(QOL=クオリティ・オブ・ライフ)がとても低下するからです。
しかも、ある調査によれば、頻尿と尿意切迫感に悩む患者さんは、男女合わせて米国では3400万人、日本でも810万人はいるといわれています。
これは糖尿病の患者さん数よりずっと多いのです。
尿もれが一般の病気と異なるのは、本人からの自己申告によって治療が行われるという点です。
しかも尿もれは、痛みがある、熱が出るといった身体に大きなダメージを与えるような症状ではありま痛みが同時にあるときは、すぐに受診してください)。

ですから、病院に来る理由もさまざまです。
「笑ったとたんに、生まれて初めて尿がもれてしまった」とビックリして病院に駆け込む人もいれば、「尿もれパッドを使って何年もがまんしてきたけれど、もう限界」という人もいます。
また、「外出先や旅行先で恥ずかしい思いをしたことがずっと気になって…」と受診する人もいます。
このように、尿もれは、命にかかわるものではありませんが、その人の日常生活を阻害する、つま場合によっては、非常に深刻な症状になるのです。
ふだんはもれないけれど、大好きなテニスのときだけにもれてしまうというような人も十分に治療の対象となります。
あるいは、以前旅行に行ったときに尿がもれ、以来、不安で遠出ができなくなったというような人にも受診をおすすめします。
女性の社会進出が進み、外出する機会が増えたこと、また医療側にも積極的に尿失禁の治療を行おうという姿勢が生まれ、最近では、受診する女性が増えています。
まずは、尿もれについて知り、自分に合った治療を見つけましょう。
女性の尿漏れについて
重い荷物を持ったり、せきやくしゃみをしたとき、トイレに駆け込んだとき、間に合わず尿がもれてしまった。あなたにはそんな経験がありませんか?
そして、「こんな体験は私だけ?」と思い悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
しかし、実は尿もれに悩んでいる女性はとても多いのです。
20、30代から中高年に至るまでの年代の女性を対象にした調査では、女性の3割が、少なくとも1度は尿もれを経験していると報告されています。
40歳以上の女性の3人に1人が尿もれを経験しているというデータもあり、決して高齢者だけのものでも、珍しい症状でもありません。
見たり触ったりしてわかれば、量の多少にかかわらず「尿もれ」と呼びます。
さらに、生活をする上で困ることを引き起こしたり、衛生上問題になるものを国際的な学会では「尿もれ」と定義します。
尿漏れのタイプ
尿もれのタイプはさまざまですが、40代の女性では、大別すると「筋肉や靭帯のゆるみによるもの」と「膀胱の不安定性によるもの」の2つに分けられます。
後ほど詳しく説明しますが、せきやくしゃみをしたときなど、おなかに力が入ったときにもれてしまうタイプを腹圧性尿失禁といい、40代の女性に圧倒的に多いのがこのタイプです。
また、トイレに行く回数が多く、トイレに行くまでがまんができずに尿がもれてしまうタイプを過活動膀胱といいます。
さらに、50代以上の尿もれには、腹圧性尿失禁と過活動膀胱をあわせ持つタイプが多いため、わずかな衝撃で尿がもれたり、トイレが近くなることを同時に経験する人が少なくありません。

